XASTHUR / A Gate Through Bloodstained Mirrors

Demo, Profane Creations
September 11th, 2001

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アメリカ産。デモ。黒封筒入り手書き150リミテッドCD-R。

妖しく、冷たくもドス暗い邪悪さを本質とし、そして美しいメロディが神秘的すぎて時に恐怖&畏怖の念すら感じてしまう程の独創的なKeyと、(再版盤ではほぼカットされてしまっている)咽喉を裂くような人外ボーカルが充分に楽しめる神盤。それら2つの要素が控え目に鳴らされるノイジーギターとベース、ゆったりかつズッシリとドスドス暗雲立ち込めるように叩かれるドラムの上ですべての事象に終焉を齎さんが如く力強く破壊的にそして耽美、退廃的に突き進む。

全体として当然篭り気味でありBM古くからのファンを「そうそうコレコレ」と思わず唸らせてしまうような音質であり、Keyを大幅に導入しギターが控え目なところが特徴。特に6曲目、10曲目のボーカルは(邪悪)神懸っていて「人からそんな声が出せんのかよ?」ってカンジで驚く他ない。

…と散々色々と書きなぐってきたが、ぶっちゃけ最大のポイントは「ボーカル入り」という1点に尽きる。ボーカル入っているのと入ってないのでは天と地、月と鼈、Maleficとオレぐらいの差がある。というか完全に別モノ。

ラストはBURZUMのカバー入り。こちらも当然素晴らしい出来。

家宝。




XASTHUR / A Gate Through Bloodstained Mirrors

Demo, Profane Creations
September 11th, 2001

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アメリカ産。デモ。THRによるジャケ違い限定1000枚の再版盤。

もはやこの世界の第一人者といっても決して過言ではないであろう、Maleficによる独り鬱ブラック。

オリジナル盤と違い、こちらはボーカルが2/3ぐらいはカットされてほとんどの曲がインストにリミックスされている。

オリジナル盤と違って非常につまらない。
この再販盤もレア化してしまっているが、買う価値はないといえる。

BURZUM、MUTIILATIONのカバー入り。




XASTHUR / Nocturnal Poisoning

Full-length, Blood Fire Death
September 8th, 2002

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アメリカ産。1st。

CELESTIA、MORD、TWILIGHT、SUNNO)))、SICKなどのMalefic氏による会心の1st。2000リミテッド。

A Gate Through Bloodstained Mirrorsと基本路線は同じ。全体的に心地よいコモリに悲愴メロディ、スロー〜ミドルドラム。中音域絶叫ボーカルからは相変わらずの痛々しさが滲み出ているが、A Gate Through Bloodstained Mirrorsより音量が控えめとなっている。前面に押し出された発狂ボーカルも良かったがこちらの地下拷問室ボーカルもたまらない。Keyの使いどころや意味不明かつ正体不明のメロディと呼んでいいのか分からぬパートも雰囲気たっぷりであるし、やはり低音のリズム隊がズッシリ効いていて素晴らしい。これら2つが合わさって儚げな気持ちと身体が浮かんでいくような感覚の中にも暗く深くどこまでも沈み込んでいくような負の感覚を味わえるという2面性を同時に楽しむことが出来る。

全曲捨て曲はないが、中でもタイトルトラックは鬱系神曲。アルバムの中において一転してスローかつクリーンな美メロでゆったり進行しそして劇的な展開を見せる。ノイジーなギターがうねりとなって降り注ぎボーカルもそれを伴いここ一番の発狂っぷりをみせてくれる。更なる絶望を求めるために我が身を滅ぼしながらもそれでも進む切なく悲しいその様は、聴く者全てに何らかのそれぞれの感動を与えてくれるであろう。このタイトルトラックだけのために買ってもイイってぐらいである。が、1〜6→タイトルトラック→アウトロというアルバムとおしての一連の展開も楽しめるのでぜひ通して聴くことをオススメしたい。

ごちゃごちゃ書いてしまったが、要約すると、なにせ超名盤。




XASTHUR / The Funeral of Being

Full-length, Blood Fire Death
October 21st, 2003

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アメリカ産。2nd。音源集扱いのようだ。

さてレビューするも何も1stとほぼ同じカンジのレビュー内容となってしまうこの2nd、相変わらずのメロウでメランコリックな素敵世界を創り上げているので1st好きならばまず問題なく楽しめるであろう。よってギターがどうとかそういうのは↑の1stを参照。あえて付け加えるならば1stよりスローミドル部分が増えているぐらいであるが個人的にはやはり1stの完成度には及ばない。

しかしながら買って損なし!良作は良作。




XASTHUR / Telepathic With The Deceased

Full-length, Moribund Records
June 2004

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アメリカ産。3rd。

さて、基本的にどの作品も同じよ〜なXASTHURですが、この3rdは今までのその基本的な部分プラス大きく違っている点があり、その賛否は聴き手の判断・好みに委ねられるところとなっている。以下変更点を踏まえまして。ボスボス、、、というカンジでドラムがパワーアップしボーカル大絶叫の音がデカくなりプラス語りも入る。3曲目前半の不協和音まみれの疾走感ある曲あたりかなり変わっていてボスボスドラムは全開に、悲しみ120%のアルペジオなどにおいても1音だけ外してきたり半音又はその更に半音?とビミョ〜にズラシテイタミップリヲアピール。これらを内包してのスローで悲しく奏でられるそのメロ&2バスのみドコドコ、、、走ったり&浮遊感Keyは相変わらずというか当然の出来。ただ2ndより更にスローな曲が目立つか。

オレはフツーに好きであるが、、、、




XASTHUR / To Violate the Oblivious

Full-length, Total Holocaust Records
July 2004

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アメリカ産。4th。リマスター盤。

狂乱の絶叫ボーカルと歪んで軋んだノイジーギターとレビテトKeyに重く厚く圧いド低音重視ドラム&黒子役に徹しながらも実は水面下でメロディアスに黒光輝くベースとのすべての完全なる調和が生み出す素晴らしき鬱の世界。今までの流れを理解している人ならば文句なく名盤指定してくるであろうデプレのひとつ。このアルバムによりXASTHURはまた新たな進化&神化を遂げたと言える程に。
つうかね、もうこの辺のレベルけなす奴いたらね、「もうデプレとか聴かなくていいよオマエ。デプレを分かっ…向いてないよ」と嘲笑してあげましょう。
まあ、ただ全てスローorミドルな曲になりファストな展開がなくなったことが「多少」なりとも残念か?と思わせるが。ラスト10曲目においてその疾走展開があるとこはあるがもっと多くても良かったとも思う。

が、関係なし。




XASTHUR / Subliminal Genocide

Full-length, Hydra Head & Battle Kommand
September 12th, 2006

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アメリカ産。5th。



……

………                                                    

ちょいと力尽きた…さすがに退屈になt(ry                              
またいずれww



XASTHUR / Defective Epitaph

Full-length, Hydra Head Records
September 25th, 2007


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アメリカ産。6th。日本デビュー盤。日本盤のみ未発表曲を収録した2枚組。

なかなか評判がイイ?みたいである最新作。
あいかわらず真っ黒で暗黒であるとかなんとか…

つうかどこらへんが!?
まったくドス黒さは失われているんですけど…

まず、XASTHUR色が薄い。
ジリジリギターがすっかり影を潜めており、黒系から一転して真っ白に変わってしまったジャケがその全てを物語っているかのよう。
1曲目の出だしなんかあまりのイメージの違いに困惑してしまった。つうか笑った。
今作から生ドラムとチェロを導入しているが「チェロってどこで出てきたの?」ってレベル。
生ドラムがよいカンジというが、そもそも独りブラックに生ドラムなんぞ求めていない。
このアルバム聴いた後に2枚目の過去の未発表曲を聴くと、聴いた瞬間に
「やっぱXASTHURはこれだろ!」って思う。
それぐらいイメージが違う。

とまあ、散々否定的なことを書いたが、それでもやはり鬱としてかなりのレベルであることは疑う余地がない。オレは完全に別バンドとして聴くことをオススメする。

前述したようにジリジリギターがおとなしくクリーンな(←今までより)リフやアルペジオに変わり、不穏な音ながらも透明感を持っていて、今までの闇の世界からやっと抜け出せそう的な明るさを感じる。
音質は辺り一帯に霧がかかっているかのようなこもりっぷり。
Malefic氏のあのボーカルも健在である。
悲壮感がアップしていると思う。

XASTHUR持ってない方は買う必要なし。1st2ndあたりを買いましょう。




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