STIELAS STORHETT / Vandrer...

Full-length, Northern Silence Productions
November 17th, 2006


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ロシア産。1st。

Damien T.G氏による独りアトモスフェリック/デプレにしてファスト/プリブラ。

まず最初に、アルバム前半は「泣きのギターが全て」だと言っておく。
もう美しすぎて悶絶必死。空間がどこまでも広がっていくようなゆったり単音、高速オルタネイトだったりディレイがかっていたりといったクリーンな泣きギターが全てである。ほぼ全曲に顔を見せるこの美メロがアトモスフェリックに感じる要因となっている。そのギターが優雅に高らかに鳴り響く中、ミドルテンポにそしてまたブラストを絡めてファストにがなりまくるボーカルを加えて展開していく。ボーカルもうっすらとディレイがかかっていてなかなか。優しく弾かれるベースも素晴らしいしアコギも登場してきたりする。後半のファスト時にはジリジリの歪んだギターにあまり打ち込みだと感じさせないようよく作られたドラムによる激速ドラムでかなりの疾走感がある。これら静と動がハッキリ分かれるところが特徴。重なるべきところは重なり、隠れるところは隠れるというバランスが素晴らしい。よって5曲目のDARKTHRONEのカバーはその動の部分、9曲目のBURZUMのカバーはその静の部分により素晴らしいカバーとなっている。BURZUMカバーのアホボーカルエフェクトぶりは一聴の価値ありw

ロシア産と聞いて浮かぶノリッノリクサメロ笛入りフォークバイキングブラ以外でもこんなにカッコイイブラックが存在することを知らしめた1枚。




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