NIFLHEIM / Neurasthenie

Full-length, Sepulchral Productions
December 19th, 2006


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カナダ産。1st。

Orion氏とNeptune氏による絶対零度ブラックメタル。
「Niflheim」とは北欧神話に登場する土地のことで「死と氷に覆われた世界」の意らしいが、そのバンド名そのままの世界を見事なまでに表現しているアルバム。
寒々しい。その美しいまでの寒さは背筋が凍り畏怖の念をも抱かざるを得ない。極寒の世界におけるあまりの冷たさに全ての物体はその運動を停止し無菌室状態。空気までも凍り付いくような身を切る冷たさと刹那さと儚さ、そして静けさ。なんか聴いてると「オレ、雪山で雪に埋もれて死にたいな」と思ってしまうww

超絶叫時のボーカルはMUTIILATION2nd1曲目のボーカルを遠くから聴いているカンジ。超低温殺菌された乾燥パリパリチリチリギターはミニマルにそして微美メロに、非常にスローテンポはベース&ドラムのゆったりとしてその様はこの氷の世界の厳しさと静寂さを否が応にも再認識させてくれる。これらすべてがイイのであるがこのNiflheimの世界の主体は何と言ってもKey。うっすらKeyはある人にはどこか暖かみを感じる癒し、またある人には寒気が走り鳥肌に身を震わすことだろうが、主旋律を奏でる時はBURZUM3rd4thばりの浮遊感と透明感でとかく儚い。これらが一体となりそれはもう素晴らしいブラックを聴かせてくれる。

何気に泣き慟哭ギターソロや時折見せる激しい展開も聴き所。
デプレファン必聴。負の連続にして連鎖。




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