COLDWORLD / TheStarsAreDeadNow

EP, Ancient Dreams Productions
January 20th, 2006


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ドイツ産。50枚限定の5曲入りCDR。
再販はこれまた50枚、ジャケ違いに2ボーナストラック入り。


G.Bなる人物によるスーサイダルミサンスロピック独りブラック。
空虚感たっぷりのKeyにスローテンポだけど緩急のあるドラム。
悲しい寒さ、虚ろな雰囲気の中ボーカルだけが声高々に絶叫する。
透明感溢れる、空間の広がりをイメージさせるKeyが全編に登場し、トレモロは多用しないタイプ。その主旋律たるKeyのバックアップ程度といったところ。それプラス教会、廃墟、砂塵を思わせるようなSEありといったスタイル。
つまり鬱系として特筆すべきことはしていない。
してはいないが、何故かとても素晴らしい作品。
結局のところ、本当にイイものには特に理由などない、そして必要ないということであろう。

個人的に2曲目だけがヒジョ〜に萎える。
しかし人によってはアクセントがあってよいのだろう。

フルアルバムが待ち遠しい。かなり。




COLDWORLD / Melancholie²

Full-length, Cold Dimensions
March 24th, 2008


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ドイツ産。1st。

イントロ、透明感のあるKeyに安心しきって浸っているところを突然急転直下ノイジーにドカンと来た時は、平穏で退屈なしかしそれが幸せという毎日がちょっとした何かが引き金となってドン底まで急降下してお先真っ暗になってしまったような印象をうけた。前半部、そのドカンと来る展開が示すようにまず驚いたのがそのドラム。2バスドコドコ、2ビートにブラストとかなりの疾走感。前作からはとても考えられないこのドラムはKROHMの2ndを聴いた時の違和感に似ていた。確かに美旋律のKeyを主体にしている点は同じだが、このドラムにこれまたノイジーさが格段に増したチリチリギターで随分と印象が違う。この変化をどう捉えるかでまた評価が分かれそうであるが、オレは考えないことにするwただ前作よりだいぶやかましくなったとだけ。
さて、ということでそのやかましさによって掻き消され気味であるが、しかしながらやはりその特徴のKeyによる旋律は美しいメロディで透明感たっぷりのレビテトKeyでとても素晴らしく、安心して浸ることが出来る。悲しみ全開のアンビエントなインストをはさんで少し落ち着きながらミドルに展開。全編通してKeyの素晴らしさは色褪せることがないが、そこに今作から加わるノイジーギターリフorトレモロが怒り、破滅、破壊といった感情を表現しているように感じた。このKeyとギターという相反する2つの個性に壮絶なる絶叫が加わることにより厭世観すら感じる独特の世界が構築されていく。その完成度はやはりとんでもない。各要素を滑らかに自然に、ある所はギターを、ある所はKeyをそして次なるところはそれら全部をバランスよく聴かせるといった全てをその曲に絡ませながらも個々の特徴を前後に出し入れする辺り言うことなし。

またひとつ名作が誕生。






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